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秋の夜長は読書か?

こんにちは、編集Tです。

「秋の夜長は読書か?」と訊ねられたら、そうでもない・・・です。
仕事疲れ、家事疲れを癒すなら、息子の愛の告白よりも充分な睡眠!
三十路の肌に夜なべは厳禁!
・・・なので、持ち帰りの仕事がない夜は、TVも見ずにたいがい寝てます。

そんなこんなで、わたしの読書時間は会社の行き帰りだけ。
編集者の分際で、そんなんでよいのかーとも思いますが(汗)、
ときどき駅を乗り越す勢いの本気読みで、ごっつー集中して読んでます。

で。最近、読んでいるのがコチラ↓
秋の夜長は読書か?_a0124105_10461715.jpg

モーニング連載の『へうげもの』です。
よく行く水道橋の器屋「千鳥」のご主人にお借りしました。
(ご主人の美意識の高さが光る素敵な器屋さんなので、
みなさん、ぜひ一度足を運んでみてください。
ちなみにブログの写真もセンス抜群です)

『へうげもの』は、茶人であり武将の古田織部が主役の戦国マンガです。
戦国時代が舞台ですが、戦いや権謀がストーリーのメインではなく、
美術や建築など芸術に生命をかけていた男たちの「数寄」をめぐる物語
となっているところが、おもしろいんですよ。
「美」や「わびさび」に真っ向から真剣に勝負を挑んでいく男たちの姿に、
「アホやなぁ、でも愛おしいなぁ」(褒めコトバです)
としみじみ思いながら読んでいます。

もちろん、「物の美しさ」を考える上でヒントとなることもあって、
例えば。。。
「妙味など武士には不要」と言う部下に、ある武士が語るに。

「若いうちは桜を見て
今後幾度でも見られると思うものだが
桜をまじまじと見ることなど
実際は十度もあるかないかよ
(中略)
その方とて子がおろう
桜の美しさすら我が子に語れず
人として生涯を全うしたと申せるのか」

ううーむ、親として胸にしみる言葉です。
わたしは、桜の美しさを我が子に語れるのでしょうか。
それぐらいの感性と覚悟をもって生きているでしょうか。
ふと自分を省みる通勤読書なのでありました。

ちなみに。
『へうげもの』は、新刊が刊行される度に
記念イベントを開催していて、
(前回は目黒のCLASKAで『へうげて、暮らすか』展)
そちらも趣向を凝らしていて面白さハズレなしなので、
興味のある方は、ぜひ次回チェックしてみてください。

千鳥 UTSUWA GALLERY
東京都千代田区三崎町3-10-5原島第二ビル201A
営業時間 12:00-18:00
http://www.chidori.info/

『へうげもの』オフィシャルブログ
http://hyouge.exblog.jp/
by comfie_comfie | 2009-09-29 11:55
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